選好の推移性
著者:蜂矢維史

「選好は推移性を満たす」
ミクロ経済学における財の消費から得られる満足度(効用)を考える上での前提条件です。
「選好」とは人々の好み(この場合では好きなフルーツ)のこと。推移性とは簡単に言えば、選好が、「堂々巡り」にならない、ということです。
マンガの例で説明すると、もしも女の子の好きなフルーツが、①リンゴ<ミカン、②ミカン<メロン、であった時に、③メロン<リンゴであったとすると、ふたたび①に戻り「堂々巡り」が発生します。これを不合理と考えて、経済学上ではこのようなパターンは存在しない、と定義しています。
もっとも、現実世界においては人間の感情はそう簡単ではなく、「堂々巡り」な選好も多々発生します。これを「完備性」すべての選択肢を常に選好できる、としています。
実際には完備性が存在するからこそ、マーケティングから始まる仮説→実行→検証のPDSサイクルが重要とされていますね。
経済学を学ぶにあたっては、ある程度は学問として割り切って対応するのが、理解を早めるカギとなるかもしれません。
- 最終更新:2011-07-20 19:21:50